ダニ対策の一環として、絨毯や布団カバー、そして人によっては布団まで「怪しいものはしっかり洗って干す」を実践されている方は比較的多くいらっしゃると思います。
丸洗いしてしまえばすっきり気持ちよく過ごせそうですが、洗濯によって果たして本当にダニはいなくなるのでしょうか?
「洗濯機で洗うんだし、ダニだって死滅したり、取り除けたりするはず!」
おそらく大半の方がそう考えるところでしょうが、これが実は大きな間違いであることは、あまり知られていない事実です。
ダニ対策に洗濯は有効なのか
今回は、「ダニ対策に洗濯は有効なのか」をテーマに、日頃のダニ対策を見直していくことにいたしましょう。
洗濯では、ダニは死なない
まず結論から言ってしまえば、洗濯をしても、必ずそこに生息するダニが死滅するとは限りません。
ダニの種類にもよりますが、ぜんそくやアトピー性皮膚炎等の原因ともなるコナヒョウヒダ二は、水に浸した状態でおよそ1週間は生き続けます。
もちろん、「水に浸すこと」に洗濯機の振動等を加えることで、ダニに対し一層ダメージを与えることは可能になりますが、ダニが繊維の奥深くに入り込んでしまっている場合には、洗濯によって完全に死滅させるのは非常に困難です。
それでは、洗濯の後の「干す」という工程で、ダニはどうなるのでしょうか?
ダニは熱に弱いため、真夏の炎天下にさらせば死滅させることができるかもしれませんが、日差しの強くない季節では、干しても生き残るダニがいます。
そう考えると、「干す」という手段もダニ対策としては完璧ではありません。
ちなみに、ダニの死骸や卵を除去することについては、洗濯は効果を発揮してくれます。
これらは水で洗い流されるため、洗濯によってぐんと数を減らすことが可能なのです。
よって、ダニ対策における洗濯については「アレルゲン対策として一定の効果は期待できるが、厚手の毛布や布団など、モノによっては対策不十分となり得る場合がある」と結論づけることができます。
洗濯によるダニ対策効果を上げるポイントは「熱処理」
布団クリーニングの業者は、洗浄前に熱を加えてダニを死滅させた上で洗い、その後も高温熱風によって乾燥処理を行っています。
つまり、洗濯そのものというよりは、熱処理を加えることによってダニを死滅させていることになります。
洗濯の役割は、あくまで死んだダニや卵の除去、というわけです。
よって、家庭でも同様の熱処理を加えることができるかが、洗濯を用いたダニ対策のポイントとなりますが、家庭で出来るダニ対策と言えば、「洗濯前にお湯に浸す、スチームアイロンで熱を加える」等の対策が考えられますが、これらのダニ対策は少々手間がかかってしまうのがネックです。
生きているダニを取り除いてから洗濯すべし
そこで上手く活用したいのが「ダニ捕りシート」です。
事前に生きているダニを捕獲しておけば、そもそも洗濯によってダニを死滅させる必要性がなくなります。
熱処理を加えることなく、効率良く生きたダニを取り除くことができるので、非常にお手軽です。
もちろん、捕獲してしまえば死骸があちこちに飛散する心配がないので、アレルギー対策にも有効です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
熱処理を加えた洗濯とダニ捕りシートの併用が、ダニ対策には一番効果的です。
また、部屋を綺麗に保つのも大切なので、定期的に部屋を掃除するようにしてくださいね。